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カテゴリー:日本の仕組み・社会構造

「資源がない国」って、学校でそう習いましたよね。日本は石油も鉄鉱石も輸入に頼っていて、だから貿易が大事なんだって。でも実は、私たちの足元…というか海の底に、とんでもないお宝が眠っているって知ってました?

最近、この話が世界中でざわざわと話題になってるんです。表立って大騒ぎにはなってないけど、水面下ではいろんな国が日本の動きを注視してる。なんだか映画みたいな話ですけど、これ、本当の話なんですよ。

日本の海って、実はめちゃくちゃ広いんです

まず知っておきたいのが、日本の海の広さ。

国土面積でいうと日本は世界61位くらいで、そんなに大きくないですよね。でも、排他的経済水域(EEZ)って聞いたことあります?簡単にいうと「この海域は日本が経済活動していいよ」って国際的に認められてる範囲のこと。

これがですね、なんと世界6位の広さなんです。約447万平方キロメートル。国土の約12倍ですよ。東京からニューヨークくらいの距離感で海が広がってる感じ。

小さな島々が生み出す巨大な海

この広さの秘密は、日本が島国だからなんですよね。本州、北海道、九州、四国はもちろん、沖縄の島々や小笠原諸島、さらには東京から1,700キロも離れた南鳥島まで。こういう島々があることで、その周りの海も「日本の海」になるわけです。

沖ノ鳥島って知ってます?満潮時にはほとんど海に沈んじゃうような小さな岩なんですけど、これがあるおかげで日本のEEZは約40万平方キロメートルも増えてるんです。だから日本は必死にコンクリートで保護してるんですよね。

 海底に眠る「未来の石油」メタンハイドレート

さて、本題に入りましょう。日本近海には何が眠ってるのか。

まず注目されてるのが「メタンハイドレート」。聞き慣れない名前ですよね。これ、別名「燃える氷」って呼ばれてるんです。

火がつく氷って何?

メタンハイドレートは、メタンガスが水分子に囲まれて固まったもの。見た目は氷なんですけど、火をつけると燃えるんですよ。YouTubeで検索すると実験動画が出てきますけど、本当に氷が燃えてるみたいで不思議な光景です。

これができる条件がちょっと特殊で、低温で高圧じゃないとダメ。つまり、深い海の底が最適なんです。日本近海、特に太平洋側の海底には大量に存在してることがわかってます。

どれくらいあるの?

日本周辺のメタンハイドレートの埋蔵量、推定で約1.1兆立方メートルって言われてます。ピンとこないですよね。

これを日本の天然ガス消費量に換算すると、なんと約100年分。100年ですよ。「資源がない国」のはずの日本が、実は100年分のエネルギーを持ってるかもしれないって話なんです。

静岡県から和歌山県沖の「南海トラフ」周辺、それから新潟県沖の日本海側にも大量に眠ってることが確認されてます。日本海側のものは、浅い場所にあって取りやすいんじゃないかって期待されてるんですよね。

レアアースの宝庫、南鳥島周辺

メタンハイドレートだけじゃないんです。もっとすごいのがレアアース。

レアアースって何に使うの?

レアアースは「希土類」とも呼ばれる金属のグループ。スマホ、パソコン、電気自動車、風力発電のモーター、ハイブリッドカー…現代の最先端技術には絶対に欠かせない素材なんです。

例えば、iPhoneの中には少なくとも10種類以上のレアアースが使われてます。画面をタッチしたときの反応、鮮やかな色、小型なのに強力なバッテリー。これ全部、レアアースがあってこそなんですよね。

中国依存からの脱却

今、世界のレアアース生産の約6割を中国が握ってます。これ、実はかなり危ない状況なんです。

2010年に尖閣諸島沖で漁船衝突事件があったとき、中国が日本へのレアアース輸出を事実上ストップしたことがありました。あのとき、日本の製造業は本気で焦ったんです。「明日から製品が作れなくなるかも」って。

そんな中、2013年に東京大学の研究チームが南鳥島周辺の海底でとんでもない発見をしました。高濃度のレアアースを含む泥が、広範囲に分布してることがわかったんです。

中国鉱山の30倍の濃度

この海底の泥、レアアースの濃度が中国の鉱山の20〜30倍もあるんですって。しかも、特に貴重な「重レアアース」が豊富。重レアアースは、軽いやつより希少で、ハイテク製品には欠かせないんです。

埋蔵量は推定で数百年分とも言われてます。もしこれが実用化されたら、日本は一気に「レアアース輸出国」になれるかもしれない。これ、世界の資源地図を塗り替える話ですよね。

海底熱水鉱床という金銀の山

まだあるんですよ。海底熱水鉱床。

海底の温泉が作る鉱山

海底火山の活動で、海底から高温の熱水が噴き出してる場所があります。この熱水には金、銀、銅、亜鉛、鉛といった金属が溶け込んでるんです。

それが冷たい海水に触れると、金属が固まって沈殿する。長い年月をかけて、それが積もり積もって鉱床になる。自然が作った鉱山みたいなものですね。

沖縄近海の「黒鉱」

特に注目されてるのが、沖縄近海の海底熱水鉱床。ここには「黒鉱」と呼ばれる鉱石が大量にあって、金や銀の含有率が高いんです。

ある調査では、金の含有率が1トンあたり数グラムって出てました。「たった数グラム?」って思います?でも、陸上の金鉱山でも1トンあたり数グラム取れれば採算が合うレベルなんですよ。海底のものは場所によってはそれ以上の濃度があるんです。

 なぜ今まで採掘されてこなかったのか

ここまで読んで「そんなにあるなら、なんでさっさと掘らないの?」って思いますよね。

技術的なハードル

一番の理由は、深すぎるんです。

メタンハイドレートは水深500〜1,000メートル以上の海底。レアアース泥は水深5,000〜6,000メートル。海底熱水鉱床も1,000メートル以上の深さにあります。

この深さで採掘するって、想像以上に難しいんですよ。水圧はものすごいし、真っ暗だし、海流もある。人間が直接作業するのは無理で、すべて機械やロボットでやらないといけない。

コストの壁

技術的に可能でも、お金がかかりすぎたら意味ないですよね。

今の技術で海底資源を採掘すると、陸上の鉱山や既存の油田・ガス田より何倍もコストがかかっちゃうんです。メタンハイドレートなんて、採掘して運んでガスにして…ってやってると、普通に天然ガスを輸入した方が安いんじゃないかって状況。

でも、これは「今は」の話。技術が進歩すれば、コストは下がっていきます。実際、年々改善されてるんですよ。

環境への影響

海底をいじると、生態系への影響も心配されてます。

深海には、まだ人類が知らない生物がたくさんいるって言われてますよね。そういう貴重な生態系を壊してしまう可能性がある。メタンハイドレートを採掘する際に、メタンガスが海中に漏れ出したら、温室効果ガスとして問題になるかもしれない。

慎重に進めないといけない部分も多いんです。

世界が注目する理由

じゃあ、なんで世界がざわついてるのか。

資源の力関係が変わる

今の世界は、資源を持ってる国が強いんです。石油があれば中東諸国が、レアアースがあれば中国が、発言力を持つ。

でも日本が海底資源を実用化したら?この力関係が一気に変わる可能性があるんですよね。

特にレアアース。中国が独占状態だったのに、日本が「うちにもあるから大丈夫」ってなったら、中国の交渉カードが一枚減ることになる。アメリカやヨーロッパも「日本から買えるなら、中国に頭を下げなくていい」ってなるかもしれない。

技術の転用

日本が深海採掘の技術を確立したら、その技術自体が輸出商品になります。

世界中の海底には、まだ未開発の資源がたくさん眠ってるはず。日本の技術とノウハウがあれば、他の国の海底資源開発も手伝えるわけです。これ、新しい産業になりますよね。

エネルギー安全保障

日本がエネルギー自給率を上げられたら、世界のエネルギー市場にも影響します。

今、日本は世界最大級の液化天然ガス(LNG)輸入国。もし日本が自国の海底資源でエネルギーを賄えるようになったら、世界のLNG市場で日本の買い手としての存在感が減る。そうすると価格にも影響が出るかもしれない。

産油国や資源輸出国にとっては、大きなお客さんを失うかもしれないって話なんです。

 日本は今、何をしているのか

実は、着々と準備は進んでるんです。

メタンハイドレートの試験採掘

2013年と2017年に、愛知県沖でメタンハイドレートの試験採掘が行われました。世界初の海底からのガス生産に成功したんです。

まだ商業化には至ってないけど、技術的には「できる」ことが証明された。今は、安定的に長期間採掘する方法や、コストを下げる研究が続けられてます。

日本海側でも調査が進んでて、こっちは海底の表面近くにあるから、もっと採掘しやすいんじゃないかって期待されてるんですよね。

レアアース開発プロジェクト

南鳥島周辺のレアアース泥については、2023年から本格的な採掘技術の開発がスタートしてます。

水深5,000メートル以上の海底から泥を吸い上げる技術、それを効率的に処理する技術。いろんな企業や研究機関が協力して開発を進めてるんです。

政府は2030年代には商業化を目指すって言ってます。あと数年で、本当に実現するかもしれないんですよ。

 海底熱水鉱床の探査

沖縄近海や伊豆・小笠原海域で、海底熱水鉱床の詳細な調査が続いてます。

どこにどれだけあるのか、どうやって採掘するのが効率的か、環境への影響をどう最小限にするか。いろんな角度から研究されてるんです。

こっちは比較的浅い場所にあるものもあるから、メタンハイドレートやレアアース泥より先に実用化される可能性もあるって言われてます。

課題と今後の展望

いいことばかりじゃないんですよね。

国際的な取り決め

海底資源の開発には、国際的なルールがあります。自分の国のEEZ内なら基本的に自由に開発できるけど、環境保護の観点から国際的な監視もある。

それに、日本のEEZの境界線については、中国や韓国と意見が食い違う部分もあるんです。そういう政治的な問題もクリアしないといけない。

採算性の見極め

技術的にできても、ビジネスとして成り立たないと意味がないですよね。

石油価格や金属価格は常に変動してます。海底資源の開発には莫大な初期投資が必要だから、将来的に採算が取れるかどうか、慎重に見極めないといけない。

ただ、資源価格が高騰したときのリスクヘッジとして、国産資源を持っておくことには大きな意味があるんです。

人材育成

深海開発には、特殊な技術と知識が必要です。

海洋工学、資源工学、環境科学、ロボット工学…いろんな分野の専門家が必要になる。今から人材を育てていかないと、技術が確立しても使いこなせる人がいないって状況になりかねない。

大学や研究機関では、そういう人材育成も始まってるんですよ。

私たちの生活にどう影響するのか

「で、結局、私たちの生活は変わるの?」って思いますよね。

 エネルギー価格の安定

もし日本が国産のエネルギー資源を持てたら、電気代やガス代が安定する可能性があります。

今は、中東情勢が不安定になったり、円安になったりすると、すぐエネルギー価格が上がっちゃいますよね。国産資源があれば、そういう外的要因の影響を受けにくくなる。

ハイテク製品の安定供給

レアアースが安定的に手に入れば、スマホやパソコン、電気自動車の価格も安定します。

供給不安がなくなれば、メーカーも安心して製品開発できるし、私たち消費者も安定した価格で買える。地味だけど、けっこう大きな影響ですよね。

新しい産業と雇用

海底資源開発が本格化すれば、新しい産業が生まれます。

採掘に関わる企業、機械を作る企業、資源を処理する企業、運搬する企業…いろんなビジネスチャンスが生まれて、新しい雇用も生まれる。

日本の沿岸地域、特に資源が眠ってる近くの地域は、活性化するかもしれないんです。

同じテーマでも、別の角度から見ると違った一面が見えてきます。
その点については、
【なぜ日本のインフラは老朽化しても崩壊しないのか】でも触れています。

まとめ:静かだけど確実に動いている未来

日本近海の海底資源、想像以上にすごい話だったんじゃないでしょうか。

メタンハイドレートで100年分のエネルギー、レアアースで数百年分の備蓄、金銀を含む海底熱水鉱床。「資源がない国」って習った日本が、実は資源大国になれるポテンシャルを持ってるんです。

世界が静かに注目してるのは、これが実現したら本当に世界の資源地図が変わっちゃうから。中国のレアアース独占が崩れるかもしれない、日本のエネルギー依存度が下がるかもしれない、深海開発の技術が新しい産業になるかもしれない。

まだ課題は山積みです。技術的なハードル、コストの問題、環境への配慮、国際的な調整。でも、着実に前進してるんですよね。試験採掘は成功してるし、開発プロジェクトは動いてるし、2030年代には一部が商業化されるかもしれない。

私たちが普通に生活してる間に、海の底では静かに、でも確実に、未来が動き始めてるんです。10年後、20年後、「そういえば昔は資源がないって言われてたよね」なんて話す日が来るかもしれませんよ。

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「日本では当たり前だけど、これって普通なのかな?」と
感じたことはありませんか。

【日本の安全についてです。

ロンドンに引っ越して3ヶ月目、カフェのテラス席でスマホをテーブルに置いてトイレに行こうとしたら、隣の席の人に「それ持っていきなよ」って真剣な顔で止められたんです。

日本にいた頃は、カフェでもファミレスでも、荷物で席を取るなんて当たり前でしたよね。スマホをテーブルに置いたまま注文に行く、財布を置いたままトイレに行く。「誰も取らないでしょ」って感覚。

でもね、これって世界的に見たら完全に異常なんです。良い意味で。

海外に住んでみて分かったのは、日本の安全って「ちょっと安全」とかじゃなくて、「信じられないレベルで安全」だってこと。

動画では触れきれなかった背景や理由を、
あとから読み返せる形で整理してみました。

夜の一人歩きができる奇跡

女性が終電で寝過ごしても帰れる国

私の友人で、終電で寝過ごして終点まで行っちゃって、そこから1時間歩いて帰ったって女の子がいます。深夜2時とかですよ。で、次の日「マジ疲れた〜」って笑い話にしてた。

これ、海外の友人に話したら「それ、命がけの行動だよ」って本気で心配されました。

パリに住む友人は「夜10時以降は絶対に一人で外出しない」って言ってたし、ニューヨークの知人も「地下鉄で寝るなんて自殺行為」だって。ロンドンでも、夜道は人通りの多い明るい道を選ぶのが基本中の基本。

日本だと「人通りが少ない道は避けた方がいいよ」くらいのアドバイスですが、海外だと「夜は出歩かない」が大前提なんです。この差、めちゃくちゃ大きいですよね。

深夜営業のコンビニという存在

24時間営業のコンビニが街中にある。これ自体が日本の安全性を物語ってます。

だって考えてみてください。深夜に少人数(時には一人)で店番して、お金を扱う商売が成立してるんですよ。しかも全国に何万店舗も。

海外だと、夜間営業の店は防弾ガラスで店員とお客さんが完全に隔離されてたり、入り口にセキュリティガードがいたり。ロンドンの深夜営業スーパーは、入店できる人数が制限されてて、一人出たら一人入れるシステムでした。

日本のコンビニって、高校生のバイトが一人で夜勤してたりするじゃないですか。これ、海外から見たら「え、大丈夫なの?」ってレベルなんです。

「落とし物が戻ってくる」という都市伝説レベルの現実

財布が戻ってくる確率70%超え

警視庁のデータによると、東京都内で拾得された財布の約74%が持ち主に返還されてるんです。しかも中身が入ったまま。

これ、海外の人に話すと「嘘でしょ?」って反応が9割です。残りの1割は「日本の話ならあり得るかも...」って。

ベルリンに住む友人が言ってました。「こっちで財布落としたら、まず戻ってこない。戻ってきたら中身は空っぽ。それが普通」って。

私も実際、日本にいた頃に電車で財布を落としたことがあって、その日のうちに駅から連絡が来て、翌日取りに行ったら現金もカードも全部そのまま入ってました。当時は「良かった〜」くらいにしか思ってなかったけど、今考えるとこれ、本当にすごいことなんですよね。

傘の扱いに見る文化の違い

日本だと、ビニール傘を間違えて持っていかれちゃうことはあっても、高級な傘は大体戻ってきますよね。お店の傘立てに入れておいても、まあ大丈夫だろうって感覚。

でも海外だと、傘立てに傘を置くこと自体がリスク。ロンドンでは、レストランに入る時も傘は自分で持って席まで行くのが普通です。

あと面白いのが、日本の観光客が傘を盗まれて「日本だったら絶対戻ってくるのに!」って怒ってるのを見たこと。その気持ち、分かるんだけど、世界標準で考えたら「置いておいた方が悪い」になっちゃうんですよね。

交番システムという日本独自の発明

街角に警察官がいる不思議

日本全国に約6,000か所ある交番。これ、実は世界的にかなり珍しいシステムなんです。

海外だと、警察は基本的に呼ばれたら来るもの。パトロールはしてるけど、街角に常駐してる訳じゃない。だから「ちょっと道を聞く」とか「落とし物を届ける」みたいな気軽な利用ができないんです。

ロンドンで道に迷った時、警察官を探したんですけど全然見つからなくて。日本だったら「交番どこだろう」って探せば大体見つかるのに。

しかも日本の交番って、道案内から落とし物、ちょっとした相談まで対応してくれるじゃないですか。海外の友人に「警察が道案内してくれるの?」って驚かれました。

「お巡りさん」という親しみ

「お巡りさん」って呼び方、これ自体が日本の警察と市民の距離感を表してますよね。

海外だと警察って、もっと権力的というか、距離がある存在なんです。気軽に話しかける感じじゃない。特にアメリカとかだと、警察に職質されるだけで緊張するって聞きます。

日本だと、子どもが迷子になったら「警察に行こう」って教えるけど、国によっては「警察には近づくな」って教えるところもあるんですって。この差、めちゃくちゃ大きいですよね。

「性善説」で回る社会システム

無人販売所が成立する理由

田舎の道端にある無人販売所。野菜とか果物が置いてあって、お金を箱に入れて持っていくやつ。

これ、海外の人に写真見せたら「フェイク?」って言われました。「お金入れずに持っていく人いるでしょ」って。

確かにいるかもしれないけど、基本的には成立してるんですよね。それは「みんな払うだろう」っていう前提で作られてるから。

海外だと、こういうシステムはまず無理。必ず誰かが監視してるか、カメラがあるか、後払いシステムか。性善説じゃなくて性悪説で設計されてるんです。

電車の改札を出る時に切符を回収しない国

これも地味にすごいんですけど、日本のICカードシステムって改札でタッチしないと出られないじゃないですか。

でも海外の一部の都市では、改札がない、もしくは出口の改札がない場所があるんです。つまり「ちゃんと料金払って乗ってるよね?」っていう信頼ベース。

実際は抜き打ちで検札があって、無賃乗車がバレたら高額な罰金なんですけど、基本は信頼。日本はそれすら信頼しないで、しっかりシステムで管理してる。

これ、どっちが性善説なのか分からなくなってきますよね。日本は「みんな良い人だけど、システムはしっかり作ろう」って感じなのかも。

災害時に現れる日本人の本質

略奪が起きない不思議

2011年の東日本大震災の時、世界中のメディアが驚いたのが「略奪が起きない」ってことでした。

大規模災害が起きると、海外では残念ながら略奪や暴動が起きることが多いんです。ハリケーン・カトリーナの時のニューオーリンズとか、映像見たことある人もいるんじゃないでしょうか。

でも日本では、コンビニの商品が散乱しても、みんな整然と並んで購入してた。自動販売機が倒れても、中身を取る人はほとんどいなかった。

「緊急事態だから仕方ない」じゃなくて、「緊急事態だからこそ秩序を守ろう」っていう発想。これ、本当に特殊なんです。

避難所での整然とした行動

避難所でも、配給の列にちゃんと並ぶ、スペースを譲り合う、ゴミを分別する。極限状態でもルールを守る。

海外のニュースキャスターが「まるで訓練されているかのようだ」ってコメントしてましたけど、訓練というより、もう文化として染み付いてるんでしょうね。

ただ、これが良い面ばかりかというと、そうでもなくて。我慢しすぎて体調崩す人がいたり、声を上げられない人が取り残されたり。秩序を保つことの副作用もあるんですけどね。

子どもの通学に見る安全性

小学生が一人で電車通学

東京とか大阪だと、小学生が一人で電車やバスに乗って通学してる光景、普通ですよね。

これ、海外だとあり得ないんです。

アメリカだと、12歳くらいまでは子どもだけで外出させちゃいけない州もあるし、親が送り迎えするのが基本。イギリスでも、小学生の一人歩きはかなり慎重に判断されます。

日本の「子どもだけで登校班で通学」とか、海外の親からしたら信じられない光景らしいです。

ランドセルという目印

そういえばランドセル、あれも安全性に一役買ってるんですよね。

遠くからでも「あ、小学生だ」って分かるから、周りの大人が気にかけやすい。黄色い帽子とかも同じ。

海外の友人が「日本は子どもを社会全体で守ってる感じがする」って言ってて、確かにそうかもって思いました。

「知らない人についていっちゃダメ」は世界共通だけど、日本の場合は「困ったら近くの大人に声をかけよう」も教えられる。この差、大きいですよね。

ゴミが落ちてない街の秘密

ゴミ箱がないのにゴミがない矛盾

これ、海外から来た人がまず驚くポイント。「ゴミ箱どこ?」って。

日本って、駅とか公園とか、公共のゴミ箱がめちゃくちゃ少ないじゃないですか。特に地下鉄とかだと、ほぼない。

でも街はキレイ。なぜなら、みんな持ち帰るから。

海外だと、ゴミ箱がたくさんあるのに、その周りがゴミだらけってこと、よくあるんです。ロンドンの公園とか、ゴミ箱から溢れたゴミが散乱してたり。

日本人は「ゴミ箱がないなら持って帰ろう」、海外だと「ゴミ箱がないから置いていこう」。この発想の違いが、街の景観を大きく変えてるんです。

花火大会の翌朝

隅田川の花火大会とか、何十万人も集まるイベントの翌朝、ボランティアと清掃業者さんが片付けるんですけど、ゴミの量が年々減ってるらしいんです。

みんな自分のゴミは持ち帰る、分別する。「来た時よりもキレイに」みたいな精神。

海外の大規模イベントだと、翌日の惨状がニュースになるレベルなんですけどね。

「恥の文化」と「罪の文化」

「みんなが見てる」という意識

日本って「恥の文化」ってよく言われますよね。「人に見られたら恥ずかしい」っていう感覚が行動を律してる。

これ、良い面も悪い面もあるんですけど、安全性に関しては良い方に働いてる気がします。

「誰も見てないからいいや」じゃなくて、「誰かが見てるかもしれない」「自分が恥ずかしい」っていう内面的なブレーキがかかる。

海外の「罪の文化」は「バレなければOK」的な発想になりやすいんです。神様は見てるけど、人間にバレなければセーフ、みたいな。

どっちが良いとかじゃないんですけど、日本の安全性の一因にはなってるんでしょうね。

同調圧力の光と影

「みんながルールを守ってるから自分も守る」っていう同調圧力。

これが日本の秩序を保ってる一方で、息苦しさの原因にもなってる。難しいところです。

でも海外に住んでみて思うのは、ある程度の同調圧力って、社会の安全性には必要なのかもって。

完全な自由と完全な安全は両立しない。日本は安全側に振り切ってるんですよね。

教育システムが作る「当たり前」

掃除の時間という特殊な文化

日本の学校って、生徒が教室や廊下を掃除するじゃないですか。

これ、海外だとかなり珍しいんです。多くの国では清掃員が掃除するから、生徒は掃除しない。

「自分が使う場所は自分でキレイにする」「公共の場を大切にする」っていう感覚が、掃除の時間を通して身につく。

これが、大人になってからの「街を汚さない」行動につながってるんじゃないかって思うんです。

給食当番と集団行動

給食当番で順番に配膳する、みんなで「いただきます」を言う。

こういう小さな習慣の積み重ねが、「みんなで社会を作ってる」っていう感覚を育ててるのかも。

海外の学校だと、もっと個人主義的なんです。良い悪いじゃなくて、違う。

その違いが、大人になってからの社会の在り方に影響してるんでしょうね。

経済格差と治安の関係

中間層の厚みが安全を作る

日本の治安の良さって、実は経済的な平等性とも関係してるんです。

もちろん格差は広がってるし、問題はあるんですけど、それでも世界的に見れば日本はまだ中間層が厚い。

極端な貧困層が少ないから、生きるために犯罪に走る人が少ない。これ、すごく重要なポイントなんです。

海外の都市だと、数ブロック移動しただけで景色が全然変わる場所とかあるんです。高級住宅街の隣が超危険地帯、みたいな。

日本にも地域差はあるけど、ここまで極端じゃない。この「ほどほどの平等性」が、社会全体の安全性を底上げしてるんです。

セーフティネットの存在

生活保護とか、健康保険とか、日本のセーフティネットって完璧じゃないけど、一応機能してますよね。

「明日食べるものがない」っていう状況になりにくい社会設計。

これが「食べるために盗む」みたいな犯罪を減らしてる。

もちろん、セーフティネットから漏れちゃう人もいるし、改善の余地はたくさんあるんですけど、それでも「ないよりはマシ」なんですよね。

銃がない社会の安心感

武器へのアクセスの難しさ

日本で銃を手に入れるのって、めちゃくちゃ大変じゃないですか。普通の人は一生触ることもない。

これ、安全性において超重要なポイントなんです。

アメリカだと、州によっては簡単に銃が買えちゃう。喧嘩が銃撃戦になる可能性がある社会って、想像するだけで怖いですよね。

日本だと、最悪の場合でも殴り合いで済む(済むって言い方もアレですけど)。でも銃社会だと、一瞬で取り返しのつかないことになる。

警察官も銃を抜かない

日本の警察官って、よっぽどのことがない限り銃を抜かないですよね。

海外だと、職質の時点で警察官の手が銃に行ってたり、普通に銃を構えてたり。

この差は大きいです。市民も警察も、お互いに「相手が銃を持ってるかも」って警戒しなくていい。

これだけで、社会の緊張感が全然違うんです。

テクノロジーと安全性

防犯カメラの普及

日本って、防犯カメラがめちゃくちゃ多いんです。コンビニ、駅、街角、至る所にある。

「監視社会だ」って批判もあるんですけど、これが犯罪抑止に役立ってるのも事実。

「カメラに映ってるかも」っていう意識が、犯罪を思いとどまらせる。

海外でも防犯カメラは増えてるんですけど、日本ほど網羅的じゃない。この密度が、安全性に貢献してるんでしょうね。

交通系ICカードの追跡可能性

SuicaとかPASMOって、使った記録が全部残るじゃないですか。

これ、プライバシーの観点からは議論があるんですけど、犯罪捜査にはめちゃくちゃ役立ってるんです。

「どこにいたか分かっちゃう」っていう意識が、犯罪のハードルを上げてる。

技術が社会の安全性を支えてる、良い例ですよね。

失われつつある「当たり前」

変わり始めた日本

ここまで日本の安全性を褒めちぎってきましたけど、実は最近、少しずつ変わってきてるんです。

外国人観光客が増えて、価値観の多様化が進んで、経済格差が広がって。

「昔は良かった」とは言いたくないんですけど、確実に「昔ほど安全じゃない」場面が増えてる気がします。

「当たり前」を維持するコスト

日本の安全って、実は莫大なコストの上に成り立ってるんですよね。

警察官の人数、防犯カメラの設置、街灯の維持、清掃員の労働。目に見えないところで、たくさんの人が働いてる。

それに加えて、一人一人の「ルールを守ろう」っていう意識。

この両方があって初めて、今の安全性が保たれてる。

海外から学ぶこともある

自己防衛の意識

日本に住んでると、どうしても「大丈夫だろう」って油断しちゃいますよね。

でも海外に住んでみて思うのは、適度な警戒心って大事だなって。

「性善説で生きるけど、最低限の自己防衛はする」っていうバランス。

日本人はちょっと無防備すぎるかもって思うことがあります。

声を上げる文化

海外だと、おかしいことがあったらすぐに声を上げるんです。「それ、違うでしょ」って。

日本だと「まあいいか」「我慢しよう」ってなりがち。

安全性を保つためには、時には声を上げることも必要なんですよね。

「和を乱さない」ことと「おかしいことを指摘する」こと、両立できるはずなんです。

ここで出てきた考え方は、
実際の事例を見るとより分かりやすくなります。
【なぜ日本のインフラ設計は「壊れたら直す」ではなく「壊れない前提」なのか】が参考になります。

まとめ:安全は「空気」じゃない

日本に住んでると、安全って空気みたいに当たり前に感じちゃいますよね。でも海外に出てみて分かったのは、この安全性って全然当たり前じゃないってこと。

夜道を一人で歩ける、財布を落としても戻ってくる、子どもが一人で通学できる。これ全部、奇跡みたいなことなんです。

この安全性は、長い時間をかけて作られた文化と、それを維持するための莫大なコストと、一人一人の「ちゃんとしよう」っていう意識の積み重ねで成り立ってる。誰かが自動的に用意してくれてる訳じゃないんですよね。

海外に住んでみて、日本の良さを再発見できたのは本当に良かったです。同時に、この「当たり前」がずっと続くとは限らないってことも実感しました。

だからこそ、今ある安全性を「当たり前」だと思わず、大切にしていきたいなって思います。そして、この価値を次の世代にも引き継いでいけたらいいですよね。

あなたも海外に行く機会があったら、ぜひ日本との違いを感じてみてください。きっと、いつもの街が違って見えるはずですから。

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